応急処置
 運動中に起きた怪我の応急処置は、ほとんどすべて同じものです。次にあげる4つの応急処置は、応急処置の基本で、「RICE」と略されています。
R:Rest(安静)
どんな小さな怪我であっても、必ず休んで様子を見ることが必要です。
I:Icing(冷却)
患部を氷や水、アイスパックやコールドスプレーなどで冷やす。
冷やすことで、出血や腫れを防止することができます。
C:Compression(圧迫)
患部を包帯などで圧迫することにより、内出血や腫れを抑えることができます。
腫れを放置しておくと回復が遅くなってしまうおそれがあります。
包帯での圧迫は、傷を受けてから24〜48時間以内に行うと効果があります。
E:Elevation(高く挙げる)
患部を心臓より高くしておくと、重力の作用で過剰な出血や腫れを少なくすることができます。
仰向けに寝た状態で、足のしたに座布団などを2枚程度重ねておくと効果的です。
よくある怪我と応急処置
捻挫(ねんざ)
症状ショウジョウ 腫れ、皮下出血、関節が不安定になる、運動痛
応急オウキュウ処置ショチ RICEを確実におこなう
関節をテーピングやギブスで固定する。
筋肉けいれん(こむらがえり)
症状ショウジョウ 筋肉がひきつる
原因ゲンイン 筋肉の疲労、寒さ・発汗によるミネラルの喪失、塩分の欠乏、過呼吸など
応急オウキュウ処置ショチ 患部を伸ばしてきつく押さえる,RICEをおこなう、原因を取り除く
肉離れ  
症状ショウジョウ 圧迫痛、腫れ、皮下出血、硬桔(断裂した筋が固まって触れる)など
応急オウキュウ処置ショチ RICEを確実におこなう
テーピングで固定する。重傷のときはギブスで固定する。
骨折  
症状ショウジョウ 疼痛、変形、異常な音、軋轢音、全身的なショック状態
応急オウキュウ処置ショチ RICEを確実におこなう
三角巾、割り箸、ダンボール、モップの柄等で固定し、速やかにレントゲン撮影のできる医療機関に連れていく。